準1級-試験について(2)
では引き続き、漢字検定準1級の出題内容についてまとめておきます。
主な出題内容は、漢字の読み・漢字の書き取り・故事&ことわざ・対義語&類義語・
同音&同訓異字・誤字訂正・四字熟語。
今回は、読み問題の出題内容とポイントについて書いていきます。
◆読み問題は、おおまかに、【読み・表外読み・熟語&一字訓】の3つにわかれます。
1、読み
まず通常の読み問題について。
配点:1問1点×30=30点 音読みが15問、訓読みが15問あり。
音読みの方は、読み方が少ないので比較的覚えやすいですね。ひとつの熟語を覚えたら、違う組み合わせの熟語が登場しても勘で当たる場合もありますw 遺憾(イカン)、憾怨(カンエン)など。
しかし実際は、漢字の読み方は複数ある場合が多数です。先ほどの「怨」についても、エンとオンと読み方が分かれますしね。その、「複数の読み方・組み合わせのパターンを覚えるのが大変なんだよ!!」と思いますけども…。
勘に頼っているようでは確実に失敗しますが、文字のインスピレーション?というか、イメージは大事だと思います。読んでみて「しっくりくる」ってのは大事ですよね(笑)
まずは、ベーシックな読み方や覚えやすい熟語、そしてその意味をきちんと覚える。あとは変わった読み方はあるかな!?知らない熟語はあるかな!?と辞書でチェック。そのうち自然と、しっくりくるようになると思います。
それに対して訓読みは、すぐには正解が思い浮かばないような、読みにくい漢字だったりします。これはもう、とにかくコツコツ丁寧に覚えましょう(笑)
「套ねる」、読めませんでした。。。いやこれ単体で出題されたらそりゃ知らなきゃ正解しないでしょう。実際の問題例としては、「カーディガンの上にコートを套ねる」など。
コートを套ねる…あ、そういえば何かの本に外套って言葉あったな。じいちゃんもコートの事、がいとうって読んでたなぁ…なつかしい。というか、衣服の上に衣服を○○するって、「かさねる」しかないでしょう。
というように文脈から引き出すこともできます。ちょっと簡単だったかもしれませんが…。この例について言えば、確かに「套」の訓読みは知らなかったのですが「外套」は知っていました。(宮沢賢治の「注文の多い料理店」に「どうか外套をお取りください」と出てきますよね。なのでたまたま覚えてました。)
音読みも訓読みも、かろうじてどちらか知っていれば、その意味から正解を引き出せることがあります。
そしてもう一つチェックしておくのが、国字。
国字とは、和製漢字、日本で作られた漢字のことです。普段はあまり使わないような、見覚えのない漢字だったりします。
椛(もみじ)、硲(はざま)、鴫(しぎ)など。
ただ、準1級の出題範囲に登場する国字はそれほど多くありませんので、捨てずに一覧表でチェックしておくと良いでしょう。
2、次に表外読みについてです。
表外読みとは、常用漢字表に無い読み方、とのこと。(表外音訓ともいう)
表内読み・表外読みについては、「常用漢字の表内外音訓表」を基にチェックすべし。
配点:1問1点×15=15点
例えば、「厳」。おごそか、きびしい、いかめしいといった読み方があり、「いかめしい」が表外読みにあたります。
特にしっかりと学習しておきたいのが、表外読みがこれまた複数ある漢字。例えば、「徒」。「徒」は、ズ・かち・いたずらに・ともがら・あだ、といった読み方があり、どの読み方を解答するかは、問題文の文脈によります。
「徒花にすぎない」、「徒らに時を過ごす」というように、読み方とともに意味を
理解していないと誤答となります。
3、最後に、熟語と一字訓について。この問題は、「熟語の読みと、語義にふさわしい訓読み」を解答します。
「慰撫(いぶ)」・「撫(な)でる」というように、同じような意味の熟語&訓読みのをペアで答える問題。先ほどの表外読みのように、同じ漢字でも使い方によって意味合いやニュアンスが違ったりします。
と、まぁ、漢検の勉強をしている方にとってはごく当たり前の内容ではありますが、ざっくりとまとめてみました。しかも最後の方は本当にかなりざっくり…(笑) でも、上記の1も2も3も、出題形式がちょっと違うっていうだけで、読み方の学習という点では共通ですからね!(笑)